ドレッシングは野菜サラダだけでなく、肉や魚料理などに幅広く使えて便利な調味料です。しかし、店頭にはさまざまなタイプのドレッシングが並んでいて、どれを選んだらいいのかわからないという方もいるでしょう。そこで今回は、ドレッシングの種類にはどんなものがあるのか、ドレッシングは味の違いだけではなく原料の違いなどにより、細かく分類されていることなどについて解説します。
1.ドレッシングとドレッシング類
私たちが通常ドレッシングと呼んでいるものは「ドレッシング」に分類されるもの、「ドレッシングタイプ調味料」「サラダ用調味料」に分類されるものに分けられます。それらすべての総称が「ドレッシング類」である、と食品表示基準によって定められています。分類方法は下記のとおりです。
1-1.ドレッシングとは
ドレッシングは、植物油と酢あるいは柑橘類の果汁を主な原料として、食塩や砂糖等を加えて乳化(本来混じりあわないものが混ざること)させた半固体状か液状の調味料で、主にサラダに使われるものとされています。ドレッシングは半固体状、乳化液状、分離液状ドレッシングにそれぞれ分類されます。具体的には、「半固体状」にはマヨネーズ、「乳化液状」はシーザードレッシングやごまドレッシング、「分離液状」にはイタリアンドレッシングや和風ドレッシングなど振って使うものが含まれます。
1-2.その他ドレッシング類
ドレッシングタイプ調味料にはノンオイルドレッシングが含まれ、サラダ用調味料は加工油脂を原料にしたもので、粉末状のものなどがあります。
2.ドレッシング類の種類
ここでは、ドレッシング類の種類についてそれぞれ解説します。マヨネーズとドレッシングは別の物として考えがちですが、実際にはドレッシングの一部とされています。
2-1.マヨネーズ
半固体状ドレッシングの中で、植物油脂、卵、酢および柑橘類の果汁に、食塩や砂糖類、香辛料、調味料などを加えて乳化させた半固体状のものを指します。植物油脂の割合が全体量の65%以上と定められています。そのため、カロリーは高めとなるのです。
2-2.フレンチドレッシング
植物油脂と酢、または柑橘類の果汁にこしょうなどのスパイスや砂糖を加えた、甘酸っぱくさっぱりした風味が特徴のドレッシングです。乳化タイプと分離タイプがあり、生野菜に合わせやすく、コールスローやポテトサラダにも使えます。
2-3.イタリアンドレッシング
白ワインビネガーの風味と、ニンニクやオレガノなどのハーブ、香辛料が特徴です。トマトなどの生野菜はもちろん、サラダチキンなどの肉料理、カルパッチョなどの魚料理にも合います。チーズとの相性も良いので、パスタサラダにもおすすめです。
2-4.サウザンアイランドドレッシング
サウザンアイランドの名前は、細かく刻んだ玉ねぎやピクルスが千の島に見えることからつけられたといわれています。マヨネーズに刻んだ野菜、ピクルス、ケチャップを加えたピンク色が美しいドレッシングです。甘味があるため子どもにも人気があります。生野菜のほか茹で野菜、マカロニサラダ、蒸した魚やサラダチキンにも合います。
2-5.和風ドレッシング
しょう油をベースに酢や植物油、砂糖を加えたもので、サラダはもちろん冷奴やおひたし、蒸し料理などさまざまな料理に合います。梅やゆず、わさび、青じそなどを加えてより風味豊かにしたものもあります。
2-6.中華ドレッシング
和風ドレッシングをベースに、ごま油、すりごまなどを加えたものが中華ドレッシングです。もやしサラダや春雨サラダなど、中華風のおかずに合います。
2-7.シーザーサラダドレッシング
チーズとアンチョビー、ガーリック、黒こしょうの風味が豊かな乳化液状ドレッシングのひとつです。ロメインレタスなどの生野菜と相性が良く、濃厚でコクがあります。
2-8.コールスロードレッシング
キャベツを細かく刻んだサラダ用の、甘味とレモンの酸味が強いドレッシングです。和えてからしばらく時間をおくとさらにおいしくなります。
2-9.ドレッシングタイプ調味料
植物油脂を材料に使わない、ノンオイルドレッシングと呼ばれるものです。油を使用しない代わりにほかの調味料が多く使われる傾向があります。そのほかのドレッシング同様、野菜や肉などにかけて使います。
3.まとめ
ドレッシングといわれるものには「ドレッシング」、「ドレッシングタイプ調味料」、「サラダ用調味料」の3種類があります。ドレッシングはマヨネーズなどの「半固体状」ドレッシング、シーザーサラダドレッシングなどの「乳化液状」ドレッシング、イタリアンドレッシングのような「分離液状」ドレッシングに分類されます。それぞれを用途によってうまく使い分けましょう。