玉ねぎは料理の素材として幅広く使えるほかにも、最近ではその健康効果も注目される野菜です。そんな玉ねぎの旨味を余すところなく利用した玉ねぎドレッシングは、サラダにかけて食べるのはもちろん、和・洋・中問わずさまざまな料理に使える便利な調味料です。しかし多くの種類が販売されており、どれを買ったらよいのか迷う方もいるでしょう。
そこで今回はどんな玉ねぎドレッシング選べばよいのか、また手作り玉ねぎドレッシングの作り方などについてご紹介します。
1.注目される玉ねぎの栄養成分
数多くの料理に使えることに加え、値段も手頃で日持ちするところもありがたい玉ねぎは、私たちの身体にとってうれしい効果が期待できる栄養素が含まれる野菜です。どのような栄養素が含まれ、またどんな働き方をするのかについて解説します。
1-1.玉ねぎに含まれる栄養成分
玉ねぎに含まれる栄養成分でとくに注目されているのは硫化アリル、アリシン、ケルセチンです。硫化アリルは玉ねぎのほか長ねぎやにんにく、ニラなどにも含まれる成分で、独特のニオイや辛味、また玉ねぎを切ると涙が出るのはこの硫化アリルが関係しています。硫化アリルには動脈硬化予防や血栓予防、いわゆる「血液サラサラ」成分としての効果が期待されているのです。ほかにもコレステロール値を下げインスリン分泌を促進するなどにも役立つとされています。
アリシンには疲労回復効果や殺菌・抗酸化作用があり、風邪や食中毒の予防、抗ガン作用、さらに硫化アリル同様血液サラサラ効果もあるとされています。ケルセチンには強い抗酸化作用があり、動脈硬化や糖尿病などの予防、抗ガン・抗炎症作用、アンチエイジング効果が期待されています。
1-2.栄養成分を効果的に摂取するには
玉ねぎの栄養素の中で硫化アリルは加熱で成分が変化し、アリシンは水に溶けます。つまり、効果的に栄養分を摂取するには生がもっとも適しているといえます。玉ねぎドレッシングは生の玉ねぎを刻んだりすりおろしたりして漬け込むため、栄養を逃さずに摂取できる調理方法です。
2.玉ねぎドレッシングをどう選ぶ？
玉ねぎドレッシングはさまざまなメーカーから多くの種類が発売されています。そんな中から、自分に合ったものを選ぶには何を基準にすればよいのかについてご紹介します。
2-1.入っている玉ねぎの形で選ぶ
玉ねぎドレッシングに使われる玉ねぎの形にはスライスされたもの、大きめにザク切りされたもの、細かくみじん切りされたもの、すりおろしたものがあります。見た目や食感がそれぞれ違うため、合わせる料理に合わせ選びましょう。スライスやざく切り・みじん切りのものは玉ねぎの食感が残っている方が良いという場合におすすめです。ハンバーグなどのソース代わりに使うのもよいでしょう。
あまり玉ねぎの食感が残らないほうが良いという場合にはすりおろしたものがおすすめです。ドレッシングに玉ねぎが溶けているため食材に味がつきやすくなります。どちらのタイプも良さを活かして使いこなしましょう。
2-2.味の違いで選ぶ
入れる玉ねぎが生か、加熱してあるかによりドレッシングの味が変わります。辛みのあるシャープな味が好みなら生玉ねぎを使ったドレッシングが良いでしょう。ノンオイルタイプで生玉ねぎを使用したものはサラダの良いアクセントになります。玉ねぎの甘味、うま味がつまったドレッシングが好きな方には加熱した玉ねぎを入れたドレッシングがおすすめです。加熱によって引き出された甘さでコクが増した味わいは、料理の隠し味として入れると深みが増すでしょう。
2-3.玉ねぎ以外の原材料に注目してみる
玉ねぎドレッシングを選ぶ際には玉ねぎ以外の原材料にも注目してみましょう。玉ねぎ自体の栄養素に加え、ほかの栄養成分も摂取できるようなもの、たとえばえごま油やごまなどが入っているものや、オリーブオイルなどの油を使用したものを選ぶと相乗効果が期待できます。また、硫化アリルは酢に含まれるクエン酸と組み合わせるとより健康効果がアップすることがわかっており、酢の中でもクエン酸が多く含まれる黒酢を使った玉ねぎドレッシングはとくにおすすめです。
3.簡単！玉ねぎドレッシングの作り方
市販されている玉ねぎドレッシングももちろんおいしいですが、手作りでも簡単に玉ねぎドレッシングは作れます。作っておくと、さまざまな料理に使えて便利です。
3-1.基本の玉ねぎドレッシング
【材料】
新玉ねぎ（または普通の玉ねぎ）1個、砂糖大さじ1と1/2、塩小さじ1、みりん50cc、酢100cc、しょうゆ50cc、サラダ油（オリーブオイルなどでも）50cc
【作り方】
みりんは30秒電子レンジ（600W）にかけてアルコール分を飛ばしておきます。玉ねぎをスライスしてその他の材料と混ぜ、清潔な容器に移し一晩漬けこんだら完成です。玉ねぎはみじん切りでもすりおろしてもOKです。3～4日を目安に使い切りましょう。
4.まとめ
玉ねぎには血液をサラサラにするなどの健康効果が期待できる硫化アリルやアリシン、ケルセチンといった栄養成分が豊富に含まれています。これらは加熱や水にさらすことで変化したり流出してしまったりしますが、生の玉ねぎを使って作る玉ねぎドレッシングであれば無駄なく摂取できます。また玉ねぎドレッシングは幅広い料理、食材に合うため家にあると非常に便利な調味料といえるでしょう。
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